うつ病の治療が進み、主治医より復職可能の診断書が出された状態と仮定します。
抑うつ気分や不眠などは改善し、復職への意欲や集中力も認められると思いますが、長い間休職したことにより失われたものがあります。
それを私共では復職準備性と呼んでいますが、生活のリズム、集中力、仕事を継続する体力、人との繋がり、仕事を通じて得られた知識や対処法などです。
リワークプログラムではそれらを回復することと再発予防が二つの柱ですが、今回はリワークに参加しなかったものとして考えてみます。
まず第一に生活リズムを整えることと通勤訓練を行います。
通常の出勤している時間に起床し、普段の通勤経路で会社近くまで出勤し、暫く過ごしてから戻り、図書館やカフェなどで本を読んだりパソコン入力などを行い帰宅します。
2週間程度行い、生活記録表に記入します。それを産業医か主治医に見せて、問題なく実践出来たら、復職が許可されます。
会社によって異なりますが、最初は短時間勤務や残業無しなど、業務負担の軽減が考慮されます。
それを暫く続け、問題がなければ正式に復職になります。
その後もしばらくは業務負担の軽減は継続し、定期的に上司や産業医の面談を受け、状態を報告します。もちろん通院は継続し、服薬も継続します。
良くなったからと言って急に服薬を中止してはいけません。
復職してから半年くらいは再発しやすい時期ですので注意が必要です。
そこで問題が無ければ徐々に残業を許可しますが、最初は10時間から20時間程度とし、それで問題なければ通常勤務とし、残業も40時間まで可とします。
その時点で、定期的なフォローアップは終了になりますが、通院治療は継続します。
どれくらい通院するかは、初発か否か、会社の支援体制、業務負担の軽重などによって異なってきます。
初発の場合は1年くらい経過を見て、問題が無ければ終了可能ですが、再発を繰り返している方は治療の継続が必要です。
会社側が再発予防のためにストレスが過剰にならないよう配慮してくれるかどうかも重要です。
普段の生活でもリラックスすることに努め、気分転換や趣味を持つことや、睡眠をしっかりとることも大切です。
再休職を防ぐためには再発兆候の段階で対応することが重要です。
再発兆候としては、早朝覚醒、途中覚醒、朝の気分がよくないことが主ですが、その時点で主治医に相談し、薬剤調整等を行うことが大切です。